SCIRA クラスルール |
制限および計測(シートG)
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特に記されているものを除き、1996年1月1日以降建造された全ての艇に適用する。
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1. |
計測員は、計測データシートの全ての空白に記録しなければならない。計測員は、明示されている各寸法を確認しなければならない。寸法が許容範囲にない場合、その誤差がわずかで、明示されていれば、自作艇に限って、ローカルレースに有効な証明書を発行してもよい。プロの造船業者が建造する艇には、如何なる誤差も認められない。 |
2. |
艇には、協会より登録番号が割り当てられなければならない。この番号は、センターボードトランクの見易い所に彫り込むか、焼き付けるか、型押ししなければならない。番号の高さは、最小1/2”(13mm
換算表の値を用いて計算すると12.7mmとなる。以下、計算値と異なる部分については、換算値にアンダーラインを付し、併記する。)である。これが行われない限り、艇は計測証明書を受け取ることはできない。レースに参加する資格を得るために、全ての艇は、当該年度の公式のデコールを取得し、トランサムのすぐ前のスターボードサイドに、恒久的に取り付けなければならない。デコールは、年度会費を支払うことにより当該国(日本の場合には、日本スナイプ協会)のナショナルセクレタリーによって発行される。 |
3. |
トランク上に艇の公式登録番号 |
4. |
艇名 |
5. |
所有者の氏名および住所 |
6. |
艇が所属するフリートの名称および番号 |
一般制限 |
7. |
このクラスのレースに参加する資格を得ようとする艇は、このデータシートに、全ての点で合致するように建造されていなければならない。これら全ての要件を満たさない艇は、計測証明書を受ける資格はないが、与えられた認識番号は、保持しなければならない。このような艇は、オープンレースであろうと、また、制限付きのレースであろうと、如何なるレースにも参加することはできない。このような艇の所有者は、SCIRAに加入する資格はない。計測員は、これらの要件を満たすことができない艇について、番号、建造者および所有者両者の住所、氏名を、事務総長に通知しなければならない。 |
8. |
任意事項:次に明示するもの以外は、図面、規格または制限に関する自由裁量の余地はない。 |
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スナイプの艇体及びセールは、一定の制限のもとで認められているが、この制限の目的は、できるだけ全ての艇体やセールが、同一のレース能力を持つようにすることである。将来起こるかも知れない個々の変化を、列挙することは不可能であり、また、将来のいつの日か、何らかのレース上の利点を得る合法的な手段であると思われるもので、誰も発見できないようなことについて、制限を設けることは不可能である。この目的に合致しない特性を持つ艇体やセールは許可されないし、疑義のある事項を防止する特別な制限がないとしても、レースをすることはできない。改良と変更は、これらの改造が、レース性能といった見地から、古い艇を時代遅れのものとしない時、または、その改造が、誰でも適当な費用で、実施できる時にのみ行われるべきである。 |
許可される任意事項(本項以外で規定されていない事項) |
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8.1 |
セルフベーリングコックピット:構造様式に制限はない。 |
8.2 |
ハイキングストラップ:数または位置に制限はない。 |
8.3 |
ティラーエクステンション:断面寸法または長さに制限はない。 |
8.4 |
ブームバング:形式に制限はなく、いつ使用してもよい。 |
8.5 |
ジブシートまたはメインシートのクリート:数、形式または位置に制限はない。 |
8.6 |
ジブフェアリード:どのような形式または位置でもよい。 |
8.7 |
メインシートブライドル:どのような形式または位置でもよくレース中調節してもよい。 |
8.8 |
ジブタックの取り付け部:デッキ上のジブのラフワイヤーは、レース中に動かすことができないように取り付けなければならない。この制限は製造の時期にかかわりなく、全ての艇に適用される。 |
8.9 |
メインセールクルーアウトホール:どのような形式でもよく、レース中調節してもよい。 |
8.10 |
スライディンググースネック:マストのトラックまたはマストのスロットルの中でもよい。回転様式でも、ローラーリーフィング装置を組み込んでもよい。規定されているラフの最大長さを示す位置を超えて、下方に下がらないように、何等かの手段を持たなければならない。グースネックの位置は、レース中に変えてもよい。 |
8.11 |
メートル法による全ての計測値は、1/10mmに最も近い値が採用される。疑義が生じた場合は、艇の設計で使用され、示されている慣例によって、解決されなければならない。 |
8.12 |
マストの前後、または横方向の動きは、デッキ面のブロックで止めてもよい。フォアガイおよびアフトガイを用いてもよいが、マストに取り付けるガイは、下部バンドのトップバンド上縁より高くしてはならない。マストは、レース中にマストステップで動かしてはならない。 |
8.13 |
フロアーボードは自由である。 |
8.14 |
全艇に対して:ウィスカーポールの長さは、最大104”(2,641.6mm)である。展開しない時は、艇のバウの前方またはブーム後方に延ばしてはならない。ショックコードを使用したポールランチャー・リトラクターシステムは許可される。 |
8.15 |
全艇に対して:カーボンまたはアラミド繊維またはマイクログルーブドフィルムは、艇体構造または主要な装備品使用してはならない。輸入材料は、商業生産されているとともに、国産材料を使用した同様なフィッティングや装備品と競争力のある価格で、市場で安易に入手できる場合に限って、ランニングリギンやフィッティングに使用してもよい。 |
8.16 |
艇においては、時計以外の電子計器を用いてはならない。 |
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9. |
艇は、公式に指名または選任されたフリートの計測員か、SCIRAに公認されたクラス計測員によって、計測されなければならない。このような計測員が、承認し、署名しない限り、証明書は有効とならない。艇の重量は、毎シーズン初めに計測されなければならない。セールはいつでも再計測され、許可を取り消されることがある。これらは、毎シーズン初めに計測され、合格マークがつけられなければならない。計測対象の装備(マスト、ブーム、ラダー、またはセンターボード)は、いずれも、一個のみ計測を受けることができ、これらの装備は、修繕できない損傷または紛失時のみ交換することができる。 |
艇体 |
10. |
側版、トランサム、センターボードトランクの側版および船底の厚さ:
ファイバーグラス: |
最小1/8”(3mm 3.2mm) |
ファイバーグラスとフォームのサンドイッチ構造またはファイバーグラスとハニカムのサンドイッチ構造: |
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外層: |
最小1/8”(3mm 3.2mm) |
内層: |
最小1/16”(1.5mm 1.6mm) |
木材: |
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0.01851bs(512kg/m3)以上の密度: |
最小1/2”(12.7mm) |
0.01851bs(512kg/m3)未満の密度: |
最小3/4”(19.1mm) |
合板: |
最小3/8”(9.5mm) |
合板およびファイバーグラス: |
最小3/8”(9.5mm)の合板にファイバーグラスを重ねる。 |
合板デッキの厚さ: |
最小1/4”(6.4mm) |
エクステリアグレードを使用してもよい。 |
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11. |
キール下面の平面部の幅は、スターンからステーション2まで4+-1/8”(101.6+-3.2mm)で、ステーション1で最小2”(50.8mm)である。 |
12. |
ステムは、スムーズなカーブでなければならない。また図面に表示するステムオフセットの表に従わなければならない。 |
13. |
チャインの最大半径は、ステーション1では3/4”(19.1mm)で、ステーション2においては、1/8”(3.2mm)で、それより後方も1/8”(3.2mm)とする。 |
14. |
ステーション1以後の如何なる横断面においても、平面性の欠損は、それがチェックされる長さ1ft(304.8mm)について、最大1/8”(3.2mm)である。 |
デッキ |
19. |
前部デッキ:これは、ステムヘッドの後方少なくても72-1/2”(1,841.5mm)の点まで、艇幅全般にわたって張らなければならない。デッキのクラウンは、最大5”(127mm)である。波除板の高さは、デッキより垂直に計って最小2”(50.8mm)、それぞれの長さは、最小2’(609.6mm)である。デッキまたはシャーモールディングが、シャーラインから突き出ている長さは、シャーの面で水平に計測して、最大1-1/4”(31.8mm)である。 |
20. |
後部デッキの長さは、最小18”(457.2mm)である。 |
コックピット |
22. |
コックピットの幅は、最大40”(1,016mm)である。デッキがコックピットに沿って、丸くカーブして下がっている場合、最大幅は、デッキとシャーより2”(50.8mm)下がった水平面の交点でチェックしなければならない。コックピットのコーナーは、直角でもまたは任意の半径で丸くしてもよい。 |
センターボード |
25. |
図面で寸法を確かめる。他のいかなる形も許されない。センターボードトランクのスロットの長さは、最大21-1/2”(546.1mm)である。幅は、ファイバーグラスに場合には、1/2”(12.7mm)を、また、木製または合板の場合には、9/16”(14.3mm)を超えてはならない。センターボードトランクの後縁は、ベースラインに垂直でなければならない。センターボードトランクの前縁は垂直か、または、トランクの頂点で測って、前方へ最大1/4”(6.4mm)までの傾斜とする。センターボードは、縁より1”(25.4mm)以内でテーパーにしてもよいが、それ以外は、均一の厚さでなければならない。センターボードは、軽くするために切り抜いてもよい(図面参照)。センターボードの前縁の上部は、センターボードの底部から33-1/0”(850.9mm)にあるセンターポンチマークの上方12”(304.8mm)のところから、45度を超えない角度で、後方に傾斜をつけてもよい。センターボードが完全に下ろされた時、センターボードの後縁が、ベースラインと直角になるように、センターボードのハンドルを設けなければならない。 |
26. |
全艇に対して:レース中、センターボードは、キール下側に出ている下端までの長さが、12”(304.28mm
304.8mm)より短くならないように、制限されなければならない。レース中にセンターボードの位置がチェックできるようにするため、ボードの両側に1”(25.4mm)幅のバンドをペイントし、ボードを最も高く引き上げている時、バンドの上縁が、艇の、中心線上で、デッキ面と同じ高さになるようにしなければならない。レース中は、安全のためのロープをセンターボードにつけなければならない。艇が転覆した時に、クルーがヨットの下に潜らずにボードを引き出すことができるようなシステムであれば、どのような保持システムを使用してもよい。 |
27. |
添付図面に与えられているセンターボードの寸法は、守られなければならない。重量の分布を変えるために、挿入物を入れたり、他の方法を行ってはならない。センターボードは、硬質アルミニューム合金で造られなければならない。6061T6または同等のものが、奨められる。センターボードの厚さは、3/8”(10mm
9.5mm)としなければならない。センターボードトランクをシールする場合には、トランクの頂部のみに使用しなければならない。シールの方法はどのようなものでもよい。 |
ラダー |
28. |
ラダーが、木、ファイバーグラスとフォームで、丈夫に造られているかどうかを検査する。ティラーが丈夫で、前後にスライドしないように、ラダーヘッドに、しっかりと取り付けられているかを検査する。艇の返転でラダーが抜け落ちないような、適当な手段がなければならない。 |
29. |
吃水線の上および下のラダーの基本的な厚さは、最小3/4”(19.1mm)、最大1-1/2”(38.1mm)でなければならない。 |
30. |
吃水線下のラダーブレードの幅は、最小10”(254mm)、最大10-1/4”(260.4mm)でなければならない。この計測は、前縁に対してほぼ直角な横幅で行なう。 |
32. |
金属製ラダーブレードは、禁止される。単に地域的な条件にため、ピポットラダーが望ましい場合、それは、他の如何なるレガッタまたは選手権レースでも使用してはならない。ティラーは、直接取り付けられていて、すべて後部デッキの上方になければならないラダーは、原則として、常にトランサムと平行に取り付けなければならない。垂直方向の調節または角度の変更は許されない。ラダーとトランサムの間隔は、最大1-1/2”(38.1mm)で、可能な限りトランサムの近くに取り付けなければならない。ピンドルを含んだラダーの重量は、全ての艇において、最小61bs(2.72Kg)でなければならない。 |
マスト、ブームおよびリギン |
33. |
修理不能な損傷が発生しない限り、レガッタ期間中には、1本のマストしか使用できない。マストは、キールの上に設置されるが、船底の浮力タンクの上部の上方、2”(50.8mm)を超えて設置してはならない。マストの下端は、カラー(柱環)、ケーブルまたはその他適切な方法で、マストステップに確実に取り付けなければならない。 |
34. |
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35. |
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36. |
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37. |
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38. |
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39. |
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41. |
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42. |
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