レースレポート

レースレポートが届きました。
レースに参加の愛知県のクロ君のレポートです。
選手の目から見たレースのレポートです。
皆さんもメールください。

東海高校総体
第1レース
4時間の風待ち、2回のゼネリコ、延期のあと陸からの弱い風の中スタート。右サイドからの吹き出しをつかんだ艇が徐々に頭を出し始める。第1上マークは抜群の艇速を誇る1224がトップで回航した。1224はフィニッシュまで後続を引き離す一方で圧倒的な走りだった。下有利のスタートラインでピンエンドスタートを決め、全艇の前をきってフリートを引っ張った1302(碧南工業・築山)が男子のトップをとった。不安定な風で左右の海面での有利不利がはっきりしていてコースの左右で大きな差が出た。また上マークが陸に異常に近かかったので風が非常に振れやすくタックのポイントで大きく差が広がった。当然のことだが振れをしっかりつかめなかった艇はどんどん脱落して行った。
自分もそのうちの1艇で、振れを上手く使えず1上での順位がかなり悪かった。その後はフリーでは一つの順位に固執するレベルの低い艇に絡まれ、ジワジワ順位を上げたものの思うほどの挽回が出来ぬままフィニッシュとなった。カットレースがない上、この時点で予定された5レースを消化することは不可能に近いと思われたので、正直「このままインハイに出られないんじゃないか」と思った。かつてないほどの焦りを感じた。
第2レース
第1レースに引き続き行われた。やや下有利のラインでスタートした。第1レグは右サイドが伸びた。最初にレースを引っ張ったのはやはり1224と1511(三ケ日・高橋洸志)で1上をワンツーで回航。上サイドでは風が大きく左に振れながら風速が落ち、トップ艇団がサイド下の中盤に入った頃には風はほとんどなくサイド下がランニングレグになっていた。フリートは左右に大きく分かれ最終的にはコースの左側に弱いながらも風が下りてきて、サイドマーク後にそのまま落としこんだ艇が大きくゲインした。下マークで上マーク変更、2上レグでコース短縮(2上フィニッシュ)となった。2上レグはほとんど無風で前半に右、フィニッシュ直前に大きく左が伸び、上位集団の中で大きく順位が変動した。男子7艇、女子5艇がフィニッシュしたところで無情のタイムリミット。第1レースで男子トップの1302もフィニッシュまであと1/4艇身でDNFとなる波乱があった。全体では1511が男女合わせてトップ、1224が女子トップ、1334(三ケ日・宮田)が男女合わせて3位(男子2位)となり三ケ日が上位を独占した。
初日・2レースを終えた時点で第2レースでDNFのついた艇のほとんどはインターハイ出場は難しくなった。男子も上位8艇の点数とそれ以下の艇との間にある程度点差ができていたが、特に女子では上位5艇と6位以下の点差が大きく、この時点で実質的には女子の残りの枠は1つとなり、そのうちの1つを僅差の4,5艇が争うという厳しいものになった。自分は第2レースをなんとかフィニッシュして枠の中に入っていたので精神的に余裕を持って2日目を迎えることが出来たが、DNFにかかった選手はかなりのストレスを感じていたようだった。
第3レース
初日同様2時間以上の海上での風待ちの後、東からの風でスタート。スタート後に1224と1480(海津・伊藤)がまず抜け出した。そのあとに男子の艇団が続いた。このレースの第1レグは4レースの中でも比較的風が安定し上マークまでに完全に抜け出す艇はいなかったが、1224、1480、1496(碧南・板倉)の順に上マークを回航し上位を女子が占めた。風の振れも有り上サイドレグはかなりタイトになっていたので上位の順位変動は無く、逆にルーズになったサイド下で順位の入れ替わりが大きかった。下マークでは1526(半田・関口)が男女合わせて3位に上がり、上マークで遅れていた1551と1334が上位の碧南に追いつき2回目のビーティングレグも混戦となった。上位3艇は2上では多少リードを広げたが、次の艇団の混戦は上マークでも続いていた。ランニングレグで左右に分かれてもなお混戦が続き、2下ではシリーズ1番と思われる混戦となった。上位3艇は完全に抜け出し1224、1480、1526の順でフィニッシュ。後続艇団からは1302が鋭い追い上げを見せ、男子2位を確保した。風向・風速が安定していたこともあって、どの艇もそれなりの走りが出来ていた気がする。その証拠にトップと最後尾の艇との差が1番つかなかったレースとなった。自分は運良く早目に混戦から抜け出せたので余裕をもってレースをする事が出来た。
第4レース
スタート上有利。本部船側には早い段階で列が出来ていて、その列がアウターから本部船側への潮でなかなか流れていかないため、本部船付近には列からあふれた艇でかなり混戦していた。さらに30秒前に技術の無い艇がポートでその列に突っ込み本部船付近の混乱は凄まじいものとなった。高橋姉弟が良いスタートがきれなかったこともあって、トップ集団は同じ高さに何艇も並んだためどの艇が上マークをトップで回ってもおかしくない状況だった。しかし混戦の中でも1302、1224などそれまでのレースを引っ張った艇が少しずつ頭を出し、上マークを回って行った。上サイド・サイド下のレグではどの艇も順位を気にした走りをしだしたのか、トップ集団には無理やり勝負に出るような艇はいなかった。第3レースと同様、下マークは混戦気味であったが初日には無かった白熱したやり取りが繰り広げられた。2上レグからは少し風が落ち始め、波が残ったため集中力を維持できない艇(自分のように)からトップ艇団から脱落していった。最後の上りでは風がさらに落ち、右に振れて行ったので順位の変動も激しかった。自分は最終レグで一気に5艇くらいに抜かれてしまった。
結果としては三ケ日が男女ソロ優勝。デュエットでも男子優勝、女子2位と圧倒的なものになったが。上位の選手は津の不安定な風の中で安定した順位をとる力をもっていた。特に女子では1224、男子では1511、1497(碧南・永井)、1302が安定した走りを見せた。しかし個々の走りで見れば、1224を除いて順位の入れ替わりも激しく、出場権をとった艇の中に大きな差は無かったように思う。昨年のインハイで男子デュエット優勝、準優勝校である碧南工業、碧南が男子でそれぞれ1艇しか枠を確保できず、岐阜の海津も男女それぞれ1艇の枠しか取れなかった。逆に三ケ日は男子ソロで1・3・7位をとり大きく躍進した。自分の学校も部としては過去最高といえる成績を収めることができた。これも先生・コーチ・OBの方々のおかげである。インハイまでになんとか上手くなって、今回負けた選手達に勝てるようになって気持ちいいレースをしたい。