フィニッシュの定義


レース中にフィニッシュ・マークに接触しペナルティーを履行しなかった場合は、フィニッシュ順位を記録して、抗議することになる。(この場合、DSQの得点が記録されることになり、これはレース委員会が決定できない得点である。)
定義「フィニッシュ」2-3行目に「規則28.1に基づいてフィニッシュ・ラインで行った誤りを正した後、最終マークからのコースの方向でフィニッシュ・ラインを横切るとき、艇はフィニッシュするという」と規定されている。これは、フィニッシュ・ラインでのRRS 28.1に対して設けられた特別(制限)規定と考えられる。従って、この規定によってフィニッシュとは認められず、【タイム・リミットまで待って、DNFと記録する】こととなる。
RRS 28.1に違反して最終マークを回航してせず最終マークからのコースの方法でフィニッシュ・ラインを横切った艇については、RRS定義「フィニッシュ」に規定されたRRS 28.1に対する特別(制限)規定、すなわち「フィニッシュ・ラインの近くでの誤り」は犯していないため、レース委員会は、【フィニッシュは認めるが抗議】しなければならない。もしこの艇がトップ艇であるなら、タイム・リミットはこの艇からカウントすることになる。さらに、この艇が故意にマークを回航しなかった、あるいは回航できなかった、回航していないことを知りながらフィニッシュ・ラインを通過したと認識していたと信じる場合、RRS 2違反として抗議、さらにRRS 69に関する報告をプロテスト委員会にすることになる。
間違った方向からフィニッシュ・ラインを横切って、間違いに気付き回り直す場合、どちらのフィニッシュ・マークを回ってフィニッシュ・ラインを横切っても良い。
すなわち、航跡を示す糸をピンと張ったとき、その糸は、マークを定められた側を通って、フィニッシュ・ラインを通過している。
その糸は、フィニッシュ・ラインのポスト・フィニッシュ・サイドを通ってラインを取り囲んでいるが、フィニッシュ・ラインを横切るときには各マークの定められた側にある。(Case 90参照)
フィニッシュ・ラインのポスト・フィニッシュ・サイドを通ってフィニッシュ・ラインを完全に回って帆走したとしても、ピンと張った航跡の糸はフィニッシュ・ラインを横切るときに、最終マークからのコースの方向から横切っており、各マークの定められた側にある。CASE 90には、「RRS 28.1では、ピンと張ったときに、航跡を示す糸が各マークの定められた側にある場合に限り、マークのまわりを余分に回転することを禁止してはいない」と記載されている。 したがって、この艇はRRS 28.1に従ってフィニッシュしている。

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